世界一周の通信はどうする?|現地SIM・eSIM・楽天回線の使い分け
2027年4月に夫婦で世界一周旅行に行く「けい」です。
1年の世界一周では、空港に着いた直後の通信と、長めに滞在する国で普段使う通信を分けて考えたほうがよさそうです。この記事では、楽天の株主優待回線、現地SIM、旅行用eSIMをどう使い分けるかを、国ごとの料金とあわせて整理します。
なお、記事の内容は2026年4月時点の条件・料金を前提にしています。株主優待の内容や各社の料金は変わる可能性があるため、出発前に改めて確認する前提です。
※アイキャッチはAIで作成したイメージです(ChatGPTで生成)。実在の人物を意図したものではありません。
楽天の株主優待回線は、到着直後と予備回線として使う
2026年の第29期株主優待では、音声+データ30GB/月プランが6カ月無料(継続要件を満たすとさらに6カ月)で使えます。楽天モバイルの海外ローミングは2026年4月時点で107の国と地域に対応しており、海外利用分の2GBはプラン料金に含まれています。
ただ制約もあって、SIMのアクティベートは日本国内で済ませておく必要があります。データチャージ・国際SMS・国際通話・my楽天モバイル・Rakuten Linkは海外では使えず、2GB超過後の速度は最大128kbpsに落ちます。
到着直後に地図を開く、宿に連絡する、予約を確認するくらいの使い方なら問題ありません。ただ日常的な通信を全部まかせられる回線ではないので、到着日と国境越え・移動日の保険として持ち続ける位置づけです。
基本は現地SIMか旅行用eSIM、楽天は到着時と予備に限定します
楽天の株主優待回線を全期間の主回線にするわけではありません。WiFi環境が充実していて滞在が短い国では楽天だけで足りる場面もありますが、それ以外は到着から早めに現地SIMか旅行用eSIMを用意します。
その際、滞在の長さで使い分けを考えています。2週間未満の滞在なら旅行用eSIMのほうが手間が少なく、2週間を超えるならデータ量あたりの料金が安くなる国が多いです。ネパール、トルコ、ブラジル、ペルーの料金を見ると、長めに滞在する国では現地SIMのほうが安くなりやすそうでした。
楽天回線はどちらの場合も手放さず、移動日や主回線のトラブル時の保険として持ち続けます。
2週間を超える滞在での料金比較
下の表は2026年4月時点で公式サイト等から確認した料金を並べたものです。参照先はネパールがNcell、トルコがTurkcell、ブラジルがClaro Brasil、ペルーがClaro Perúです。円換算は目安(1USD≈150円・1NPR≈1.1円・1TL≈4.5円・1BRL≈28円・1PEN≈40円)です。
| 国 | 旅行用eSIMの例 | 現地キャリアの旅行者向け商品 | 現地キャリアの一般プリペイド参考 | 2週間超の見方 |
|---|---|---|---|---|
| ネパール | Airalo 10GB/30日 US$26(約3,950円) | Ncell TouristPro Voyager 28日 NPR 1,995(約2,190円) | Ncell 28日 399NPR(約440円)など | 長めなら現地SIMが安い |
| トルコ | Ubigi 10GB/30日 US$14(約2,100円) | Turkcell Tourist Welcome Pack 20GB+200分 1,800TL(約8,100円) | Turkcell 5G Cepte 20 225TL(約1,010円)/4週間 | 現地SIMがかなり安い |
| ブラジル | Ubigi 10GB/30日 US$19(約2,850円) | 今回は比較対象外 | Claro Prezão R$30(約840円)/30日・15GB | 長めなら現地SIMが安い |
| ペルー | Ubigi 10GB/30日 US$24(約3,600円) | 今回は比較対象外 | Claro Perú S/30(約1,200円)/30日・10GB | 長めなら現地SIMが割安 |
一般プリペイドが旅行者に必ずしも同じ条件で適用されるとは限らないため、参考価格として扱う必要はあります。ただ現地料金が有利になりやすい傾向は、この表でも読み取れます。
ネパールは差が大きく、考え方を決めやすい国です
NcellはTourist SIM / eSIMとして7日595NPR(約650円)、14日995NPR(約1,090円)、28日1,995NPR(約2,190円)のプランを用意しており、空港やNcell Centreで購入できます。
一方の一般プリペイド側には、28日で下記のプランが並びます。
| プラン料金(28日) | 円換算(目安) | データ容量 | 超過後の速度 |
|---|---|---|---|
| 399NPR | 約440円 | 10GB | 256kbps |
| 599NPR | 約660円 | 30GB | 256kbps |
| 699NPR | 約770円 | 200GB | 256kbps |
旅行者向け28日プランとの価格差は大きく、2週間以上滞在するなら現地の一般プランを本線にしたくなります。
トルコは「観光客向け」と「現地料金」の差が目立ちます
Turkcellの一般向けには、20GB+1000分+250SMSで225TL(約1,010円)/4週間という新規キャンペーンが確認できます。旅行者が必ずしも同条件で契約できるとは限りませんが、現地SIMがかなり安いことがわかります。
トルコでは、到着直後だけ楽天回線でつないで、落ち着いてから現地SIMに切り替える使い方が現実的だと思います。2週間を超えるなら、旅行用eSIMを使い続けるより現地SIMへ早めに切り替えたほうが費用を抑えられます。
ブラジルとペルーも、長めの滞在なら現地SIMを選びたい
Claro BrasilのPrezãoは、R$30(約840円)で30日・15GBです。短期なら旅行用eSIMの手軽さにも魅力がありますが、滞在が長くなるほど現地プリペイドのほうがコストを抑えられます。
Claro Perúでも、S/30(約1,200円)で30日・10GBのプリペイドが確認できます。南米は国ごとの移動の区切りが大きくなりやすいので、入国のたびに1枚用意するほうが管理しやすいです。
EUはイタリアで調達したWindTreのSIMをそのまま各国で使い、スイスは別で考える
EU/EEAのプリペイドSIMは、加盟国内でのローミング容量が最初から含まれているプランが多く、入国した国で買ったSIMをそのままほかの加盟国でも使い回せます。
私たちは欧州入り後にまずイタリア(北イタリア・ドロミテ周辺)に滞在するため、ここでWindTreのTourist Pass Digitalを調達する予定です。外国人向けの専用プランで、イタリア国内用のデータとEUローミング分がひとつにまとまっています。2026年4月時点の内容は次のとおりです。
| プラン | 期間 | イタリア国内容量 | EUローミング容量 | 合計費用 |
|---|---|---|---|---|
| Tourist Pass Digital | 30日 | 200GB | 23GB | €25.00(約4,080円) |
WindTreショップか公式サイトから購入でき、eSIMにも対応しています。私たちは1枚を夫婦で共有し、もう一方はホットスポットを使う前提です。料金や条件は変わることがあるため、購入前に公式サイトで最新の内容を確かめてください。
クロアチア・ギリシャなどEU/EEA加盟国に移っても、このSIMをそのまま使えます。
スイスはEU/EEAのローミングとは別枠で考える必要があります。WindTreのTourist Pass Digitalにはスイスで使える3GBが含まれていますが、EUローミング23GBとは別扱いです。スイスで長く滞在する場合や容量が足りない場合は、SwisscomかSunriseのプリペイドSIM、またはスイス対応の旅行用eSIMも検討します。スイスを出てクロアチアやギリシャに戻れば、WindTreのSIMがまた使えます。
私たちの運用イメージ
日本を出る前に、楽天の株主優待SIMを国内でアクティベートしておきます。利用条件のひとつで海外では手続きができないため、出発前に済ませておくと安心です。
現地到着後の数時間から1日目は楽天回線でつなぎ、地図・宿への連絡・予約確認・配車アプリ程度に使います。海外の高速データは2GBが上限のため、動画視聴など重い用途には向きません。
それ以降は、WiFi環境が整っていて滞在が短い国を除き、現地SIMか旅行用eSIMを主回線にします。2週間未満なら旅行用eSIM、2週間超なら現地SIMが目安です。楽天回線は常に手放さず、国境越えや移動日・主回線のトラブルに備えて持ち続けます。
いまのルートで気をつけたい点
2026年4月時点の楽天モバイルの対応エリア確認ページで私たちのルート上の主要国を一つずつ確認したところ、非対応の国が2つ見つかりました。
ブータンは「選択した渡航先では、利用できません」と表示されました。楽天回線は使えないため、現地SIMか事前eSIMを前提に準備します。
エクアドルも同様に非対応でした。こちらも楽天回線には頼らず、現地SIMを用意する前提で計画します。
一方、ネパール、タンザニア、エジプト、モロッコ、ヨルダン、サウジアラビア、ウズベキスタン、イタリア、クロアチア、ギリシャ、トルコ、スペイン、ノルウェー、ポーランド、アルゼンチン、チリ、ブラジル、ペルーはすべて対応確認済みです。インドはAirtel(2G)とJIO(4G)で対応していますが、利用できる通信方式に制限があります。
対応確認済みの国でも、リストに載っているからといって必ずつながるわけではありません。到着時の楽天回線はあくまで短時間のつなぎと割り切って使います。
また、楽天の株主優待の条件は年ごとに変わる可能性があります。2026年時点の内容をもとにした考え方として書いているため、2027年の出発前に改めて確認が必要です。
通信費の概算(夫婦2人・52週)
楽天の株主優待回線は1年間無料で使えるため、主回線の費用はかかりません。実際にかかるのは、現地SIMとeSIMの購入費用だけです。
| 種別 | 費用目安(夫婦2人) |
|---|---|
| EU圏現地SIM(WindTre・1枚共有) | 約2万円 |
| 長期滞在国の現地SIM(ネパール・タンザニア・トルコ・サウジアラビア・パタゴニア・インドほか) | 約1万〜2万円 |
| 短期滞在国の旅行用eSIM(ヨルダン・モロッコ・エジプト・ガラパゴスほか) | 約2万〜3万円 |
| 合計目安 | 約5万〜7万円 |
金額に幅があるのは、各国での滞在日数やeSIMと現地SIMのどちらを選ぶかによって変わるためです。楽天回線が1年間の予備として機能するおかげで、毎月のSIM代は宿泊費や食費と比べてかなり抑えられます。
これまでの予算シリーズを足し合わせると
ここまでの記事で見積もってきた費目に通信費を加えると、こうなります。
| 費目 | 金額目安(夫婦2人) | 記事 |
|---|---|---|
| 高額・特別体験 | 420万〜600万円 | 特別費の記事 |
| 大陸間航空券 | 75万〜153万円 | 航空券の記事 |
| 宿泊費・食費 | 487万〜863万円 | 宿泊費・食費の記事 |
| 現地交通費 | 70万〜124万円 | 現地交通費の記事 |
| 装備・荷物費 | 約27万円 | 装備費の記事 |
| 通信費 | 5万〜7万円 | 本記事 |
| 小計 | 約1,084万〜1,774万円 |
海外旅行保険・予備費はまだ含まれていません。ただ通信費は全体の中ではかなり小さい費目で、楽天の株主優待回線をうまく活用することで1年分の通信コストを大きく抑えられています。
まとめ
最初は、楽天の株主優待回線をそのまま海外でも使えれば便利だと思っていました。ただ、実際に条件や各国の料金を見ていくと、楽天回線は到着直後と移動日の保険にして、普段使いは現地SIMか旅行用eSIMに分けたほうが現実的だと感じました。
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出典・参考URL
- 楽天モバイル「海外ローミング(データ通信)」https://network.mobile.rakuten.co.jp/service/global/overseas/
- 楽天モバイル「海外ローミング 対応エリア・料金」https://network.mobile.rakuten.co.jp/support/international-roaming/area/
- Ncell(ネパール)公式サイト https://www.ncell.axiata.com/
- Turkcell(トルコ)公式サイト https://www.turkcell.com.tr/en/
- Claro Brasil 公式サイト https://www.claro.com.br/
- Claro Perú 公式サイト https://www.claro.com.pe/
- WindTre(イタリア)Tourist Pass Digital https://www.windtre.it/offerte-per-turisti-in-italia/tourist-pass-digital-en
- Airalo 公式サイト https://www.airalo.com/
- Ubigi 公式サイト https://ubigi.com/
