準備編

世界一周の現地交通費はいくら?|夫婦2人・1年の予算を試算

世界一周旅行中の夫婦が駅ラウンジで現地交通の移動手段を確認しているイメージイラスト
20xxworldodyssey

2027年4月に夫婦で世界一周旅行に行く「けい」です。

前回は宿泊費・食費の試算をまとめました。今回は現地での交通費を整理していきます。

世界一周の移動費というと、まず頭に浮かぶのは大陸間の航空券だと思います。ただ、実際に毎日かかり続けるのは、現地に到着してからの移動費です。空港から街への移動、都市間のバスや鉄道、トレッキングの起点までのアクセス、街中のタクシーやトラム。こうした「現地交通費」は1回1回の金額は小さくても、1年間積み上げると相当な額になります。

今回は、私たちの週割りルートに沿って、現地交通費を見積もりました。

※アイキャッチはAIで作成したイメージです(ChatGPTで生成)。実在の人物を意図したものではありません。

現地交通費の考え方|3つに分けて考える

現地交通費は、性質の異なる3つに分けて考えるとわかりやすいです。

  1. 域内航空券:同じ地域内でのLCC・短距離フライト
  2. 都市間の地上交通:鉄道、長距離バス、フェリーなど
  3. 都市内・近距離の移動:タクシー、トラム、メトロ、空港送迎など

1回あたりの金額が大きいのは域内航空券と都市間交通です。都市内移動は1回が安くても、毎日の積み上げでじわじわ効いてきます。

なお、特別費に含まれるツアー中の交通(キリマンジャロ登山、サファリ、パタゴニアのトレッキング、ノルウェーのフッティルーテン、スイスの山岳鉄道追加分など)やブータンのパッケージに含まれる専用車は、ここでは除外しています。

域内航空券|南米とアフリカが高くつく

大陸間の長距離便は航空券の記事でまとめましたが、同じ地域内でも飛行機でしか移動できない区間があります。これが現地交通費の中で一番大きな出費です。

私たちのルートで域内航空券が必要になりそうな区間は、ざっくり次のとおりです。

  • 南米:ブエノスアイレス〜エルカラファテ(パタゴニアの入口)、キト〜ガラパゴス、リマ〜イキトス(アマゾン)など。バスだと片道20時間超になる区間が珍しくないので、飛行機が実質必須の場面が多いです。キト〜ガラパゴスの往復は外国人料金でUSD350〜600、エルカラファテ便なども1人片道USD80〜200程度と、区間によって開きがあります。Quito〜Baltra は LATAM 公式で片道 USD149.24〜、Google Flights では安い時期の往復が USD270〜330 台、Buenos Aires〜El Calafate は Google Flights で typical price が USD210〜580 と表示されています。
  • アフリカ:キリマンジャロ空港〜ダルエスサラーム間など、区間は少ないですがアフリカの国内線は選択肢が限られていて価格も強気です。価格は時期によるぶれが大きく、直近のGoogle Flights表示でも安い往復ディールでUSD176という水準でした。
  • エジプト:カイロ〜ルクソール間は2人部屋利用の寝台列車(1人USD90〜110、夕食・朝食込み)か国内線(1人USD120〜250前後)の二択。時間と快適性のトレードオフです。Google Flights では Cairo〜Luxor に Air Cairo の typical price USD130〜250、Nile Air の最安表示 USD120、EgyptAir の表示 USD266 が出ています。
  • ヨーロッパ:基本的に鉄道で移動しますが、ギリシャ〜トルコのようにLCCかフェリーかを直前に判断する区間もあります。

域内航空券の合計目安(夫婦2人):約20万〜35万円

南米だけで半分以上を占めるイメージです。事前に買えるものは早めに手配するのが鉄則で、出発が近づくほど急激に値上がりする区間が多いです。

都市間の地上交通|ヨーロッパのユーレイルパスが最大の判断ポイント

都市間移動では、鉄道と長距離バスが主力です。地域によって主流の手段が全く違います。

ヨーロッパ:ユーレイルパスか個別購入か

私たちのルートではヨーロッパに計19週(1回目11週+2回目8週)滞在します。都市間移動の柱になるのが、ユーレイルグローバルパスです。

2026年4月時点のEurail公式では、15日/2か月のGlobal Passは1人USD421(2等・大人)です。さらに、多くの高速列車とすべての夜行列車は別途予約が必要なので、夫婦2人で約18万〜22万円(パス代+座席指定料の見込み)になります。

ただし、ユーレイルパスは万能ではありません。スペインのAVEやイタリアのFrecceは予約必須かつ予約料が高く、パスの恩恵が薄くなる場面があります。2回のヨーロッパ滞在のどちらでパスを主に使うかも含めて、事前にシミュレーションするつもりです。

パスを使わない期間やパス対象外の区間は、各国の鉄道やバスを個別に手配します。スペインのRenfe(AVE事前予約で片道€30〜60)やポーランドのPKPインターシティ(クラクフ〜ワルシャワで1人PLN80〜150、約3,500〜6,500円)は、個別購入でも十分安い路線があります。なお、円換算はECBの2026年4月9日公表値(1EUR=185.70円、1EUR=4.2558PLN)をもとにした概算です。

中東〜中央アジア:安くて快適な区間が多い

トルコの都市間バスは1人3,000〜5,000円で快適、ウズベキスタンの高速鉄道(アフラシヤブ号)はサマルカンド〜ブハラで1人USD15〜25、モロッコの国鉄や長距離バスも1区間1人3,000円前後と、このブロックは全体的にリーズナブルです。

例外はサウジアラビアで、都市間距離が桁違いに長く、レンタカー(1日SAR150〜300=約6,400〜12,800円)か国内線が主力になります。ガソリン代は安いものの、走る距離が半端ではないので合計は侮れません。

アジア:物価の恩恵をそのまま受けられる

ネパールのツーリストバス(カトマンズ〜ポカラで1人USD10〜15)やインドの鉄道(2Aクラスで長距離でも1人INR1,500〜3,000=約2,700〜5,400円)は、いずれも格安です。このエリアでは都市間交通で家計が圧迫されることはほぼありません。

南米:バスも安くない

南米は「バスなら安い」というイメージがありますが、パタゴニアのバスは独占的な路線が多く、決して安くありません。チリ〜アルゼンチン間の国際バスも距離のわりに高めです。一方、ペルーやエクアドルの夜行バスは快適で手頃(1人USD15〜40)なので、地域差が大きいです。

都市間地上交通の合計目安(夫婦2人):約30万〜50万円(ユーレイルパス含む)

総額のうちパス代が半分近くを占めていて、どう使うかで数万円単位でコストが変わります。ここが現地交通費の最大の判断ポイントです。

都市内・近距離の移動|配車アプリと公共交通で差がつく

毎日かかる「ちょこちょこした移動費」は、1日の単価は小さくても52週分の積み重ねが効いてきます。地域ごとの1日あたりの感覚はだいたいこんなイメージです。

  • ネパール・インド・ウズベキスタン:1日500〜1,500円程度。配車アプリ(Uber/Ola/InDrive)やオートリキシャで格安に回れます。
  • トルコ・モロッコ・エジプト・ヨルダン:1日1,000〜2,500円程度。エジプトのUberはかなり安く使えます。ヨルダンは意外と都市間タクシーが高めです。
  • ヨーロッパ(一般):1日1,500〜3,000円程度。トラムやメトロの1日パスが€5〜€8で出ている都市が多いです。
  • スイス・ノルウェー:1日2,500〜5,000円程度。公共交通の基本運賃が高く、ヨーロッパの中でも頭ひとつ抜けています。
  • 南米(都市部):1日1,000〜2,500円程度。メトロがある都市(サンティアゴ・ブエノスアイレス等)は安め、それ以外はタクシー中心です。

さらに、ヨーロッパのハイキングでは、ロープウェイやケーブルカーが毎回かかります。スイスのトレイル起点までのケーブルカーが片道CHF20〜40(約4,000〜8,000円)ということもあり、1日ハイキングに出るだけで交通費が数千円飛びます。ドロミテのリフトも1回€10〜€25程度。特別費の記事でスイス鉄道の追加費用は計上していますが、それ以外の日常的な山岳交通の積み上げも無視できません。SBB の Saver Day Pass は Half Fare Card なしの2等で CHF52 からと案内されています。

都市内・近距離交通の合計目安(夫婦2人):約20万〜39万円

現地交通費の合計

3つの種類を合わせると、こうなります。

交通の種類費用目安(夫婦2人)
域内航空券20万〜35万円
都市間の地上交通(ユーレイルパス含む)30万〜50万円
都市内・近距離の移動20万〜39万円
合計約70万〜124万円

夫婦2人・52週で、現地交通費は概算で70万〜124万円。1日あたりに換算すると、約1,900〜3,400円です。

金額の幅が広いのは、主に「ヨーロッパでユーレイルパスをどう使うか」「南米で域内フライトをどこまで使うか」の判断で変わるからです。

クセのある地域の交通事情

ここまでの数字を地域別にまとめると、移動のしやすさとコストのバランスが見えてきます。

ヨーロッパ:物価高×長期滞在で最大の出費地域

19週(約120日)の滞在で、交通費も最大です。特にスイスとノルウェーは公共交通の基本運賃が高く、この2か国の過ごし方が全体のコストを左右します。ユーレイルパスの損益分岐を事前にシミュレーションしておくことと、山岳交通(ロープウェイ・リフト)の積み上げがあることを頭に入れておくのが大事です。

ヨーロッパ全体の交通費目安(夫婦2人):約30万〜50万円

南米:飛行機依存×独占価格

約46日の滞在ですが、交通費はヨーロッパに次いで高くなります。パタゴニアやガラパゴスへのアクセスは飛行機が実質必須で、ガラパゴス往復だけで1人USD350〜600かかります。さらにパタゴニアのバスは独占的な路線が多く、「南米=安い」というイメージは交通費には当てはまりません。域内航空券は早期購入が鉄則です。

南米全体の交通費目安(夫婦2人):約17万〜30万円

中東・中央アジア:サウジアラビアだけ別世界

約68日の滞在で、この地域は全体的に交通費が安めです。ただしサウジアラビアだけは別で、都市間距離が桁違いに長くレンタカー+長距離ドライブが中心になるため、2週間前後の滞在でも交通費が5万〜10万円に跳ね上がります。ほかの国の安さとのギャップが大きく、サウジだけ別枠で考えておくと予算が崩れません。国際免許の準備は必須です。

中東・中央アジア全体の交通費目安(夫婦2人):約12万〜25万円

アジア(ネパール・インド):予定外の出費だけ注意

約42日の滞在で、交通費は5つの地域の中で一番安く済む地域です。物価の安さに加えて配車アプリが充実しているので、日常の移動費で家計が圧迫されることはほぼありません。ただしネパールは天候不良で国内線が欠航しやすく、予定外のタクシーやバス代が発生しやすい点だけ頭に入れておきたいです。

アジア全体の交通費目安(夫婦2人):約4万〜8万円

アフリカ:短期間だが国内線が高い

約17日と滞在期間は短めですが、国内線の選択肢が限られていて価格も強気です。滞出日数が少ないぶん総額は抑えられますが、1日あたりの交通単価はアジアの数倍になります。

アフリカ全体の交通費目安(夫婦2人):約4万〜9万円

これまでの予算シリーズを足し合わせると

ここまでの記事で見積もってきた費目を並べてみます。

費目金額目安(夫婦2人)記事
高額・特別体験420万〜600万円特別費の記事
大陸間航空券75万〜153万円航空券の記事
宿泊費・食費487万〜863万円宿泊費・食費の記事
現地交通費70万〜124万円本記事
小計約1,052万〜1,740万円

まだ海外旅行保険、装備費、通信費、予備費などが入っていませんが、主要な費目の大枠はこれで出揃ってきました。正直なところ、合計するたびに「これが本当に現実的なのか?」と思わなくもないですが、一つひとつの数字は実際の相場から出しているので、この規模感は覚悟しておく必要がありそうです。

まとめ

現地交通費は、1回の支出は小さくても、52週×毎日の移動で積み上がるとかなりの額になります。

今回のポイントは次のとおりです。

  • 現地交通費は「域内航空券」「都市間の地上交通」「都市内・近距離」の3種類に分けて考える
  • 域内航空券は南米が一番かかる。ガラパゴス往復だけで1人USD350〜600かかるため、早期購入が鉄則
  • 都市間交通はユーレイルパスの使い方が最大の判断ポイント
  • 都市内交通は配車アプリの活用で、地域によってかなり抑えられる
  • 夫婦2人・52週で、概算合計は約70万〜124万円

引き続き、残りの費目(保険、装備、通信費、予備費など)もまとめていく予定です。

※この記事に記載している金額は、2026年4月時点の調査に基づく概算です。為替レート・物価変動・政策変更等により実際の金額は異なる場合があります。為替の一部換算は ECB の2026年4月9日公表値を参照しています。

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ABOUT ME
けい
けい
2027年4月に夫婦で世界一周予定。出発前の準備、費用、制度、航空券比較を公式情報と実際の計画に基づいて記録しています。
はじめまして、けいです。35歳、妻と2人で2027年に仕事をやめて世界一周旅行に出発する予定で、その準備の過程を記録するためにこのブログを始めました。 これまでに私はアジア・ヨーロッパ・南米を中心に12カ国以上を旅してきました。妻もチリ・カンボジア・ハワイなど独自のルートで旅をしており、夫婦2人ではインドネシアのブキットワランのようなツアーでは行きにくい場所も含め、ニュージーランド・オーストラリア・シンガポールなども一緒に旅しています。
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