ABCトレッキングの現地ツアー会社を15社比較|見積もりと最終決定の経緯
2027年4月に夫婦で世界一周旅行に行く「けい」です。
ABCトレッキングは最初から旅程に入れると決めていましたが、どの会社に頼むか、いくらかかるかは、準備を始めた段階ではまったくわかりませんでした。
今回は、現地ツアー会社15社に実際に問い合わせをして、返信を比較し、最終的に1社を選ぶまでのプロセスをそのまま記録します。高額体験の見積もりをどうやって比較したか、実際のやり取りを公開する記事です。
※アイキャッチはAIで作成したイメージです(ChatGPTで生成)。実在の人物を意図したものではありません。
ABCトレッキングのルート

※上図は概略イメージです。実際のルートや標高は現地状況により異なります。
今回比較したプーンヒル込みの15日プランのルートは、大きく2段階に分かれます。前半はポカラ郊外のナヤプール(1,070m)からスタートし、ゴレパニ(2,850m)を経由してプーンヒル(3,210m)の早朝展望を楽しむ区間。後半はタダパニ、チョムロンを経てモディ・コーラ(川)の谷を北上し、デウラリ(3,230m)→マチャプチャレBC(3,700m)→アンナプルナBC(4,130m)へと続きます。
帰路はABCからバンブーを経てジヌダンダ(1,760m)の温泉に立ち寄り、ロングブリッジからシェアジープでポカラに戻るルートです。今回のプーンヒル込み周回寄りプランでは、往路と帰路の通り方が一部異なります。なお近年は道路整備の進捗でジヌ側から直接ポカラへ戻る短縮行程も一般的になっており、実際のルートは依頼する会社や時期によって変わります。
なぜ現地ツアー会社を使うのか
ABCトレッキングは、技術的には一般的な登山経験がなくても歩けるルートです。しかし2023年以降、ネパール観光局(NTB)の改定TIMS規定(2023年3月31日施行)により、アンナプルナ地域のPoon Hill-ABCトレッキングでは公認ガイド(licensed trekking guide)の同行と、代理店経由のTIMS(Trekkers’ Information Management System:トレッカーの入山・行動を管理する登録制度)が必要とされています。
つまり個人で歩く場合でも、政府登録のトレッキング会社を通じて、公認ガイドとTIMSを手配する必要があります。どうせガイドが必要なら、カトマンズ(以下KTM)からの交通・宿・食事・許可証の手配を含めてパッケージで依頼したほうが、自分たちでバラバラに準備する手間が省けると判断しました。
15社に問い合わせた経緯
まず「ABC trek company」「annapurna base camp trek」などのキーワードでGoogleマップとTripadvisorを調べ、評判のよさそうな会社をリストアップしていきました。最終的に15社が手書きノートに並びました。
現地ツアー会社の探し方(Googleマップでの候補の拾い方、口コミの見方、問い合わせで確認すべき点など)は、別記事でくわしくまとめています。ここではABCトレッキングに特化した話を続けます。
問い合わせはWhatsAppとメールで行いました。
まず高額なものを除外した
15社から見積もりが出始めたところで、まず価格で絞り込みをしました。1人あたり$1,090〜$1,695と他社より高額だった5社は、内容を精査する前に候補から外しました。
残った10社のうち返信がなかった6社を除くと、実際に返信が来たのは以下の4社です。
以下の比較表および各社の詳細は、2026年4月に各社から個別に受け取った見積回答をもとにしています。公式サイトの公開価格・公開行程とは一致しない場合があります。
★ = 個別問い合わせ(WhatsApp/メール)でのみ確認した情報(公式サイト未掲載)/無印 = 公式サイトでも確認できた情報
返信があった4社の比較
| 会社名 | 日数 | KTM→ポカラ | 帰りのピックアップ | KTM観光・ホテル | ポーター | 値段(USD/人) | 寝袋 | 情報ソース |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| Nepal Hiking Adventure | 13日 | private car ★ | ナヤプール ★ | あり ★ | 〇 | $950 | レンタル可 ★ | 公式+WhatsApp |
| Shera Sherpa Adventures | 12日 | round-trip flight | ジヌダンダ ★ | ホテルのみ(KTM 2泊・PKR 2泊)★ | 〇 ★ | $1,390 | KTMでレンタル手配 ★ | 公式+WhatsApp |
| Annapurna Encounter | 10日 ★ | tourist bus ★ | ジヌダンダ ★ | ツアーのみ(ホテル別途+$100)★ | 〇(20kg)★ | $520〜$650 ★ | 込み ★ | |
| Magic Expedition Tour | 13〜15日 | VIP tourist bus | ロングブリッジ経由シェアジープ ★ | あり(KTM 2〜3泊・PKR 2泊)★ | 〇(2人につき1名)★ | $860〜$895 ★ | 込み(無料貸出)★ | 公式+メール |
各社の返信内容詳細
Nepal Hiking Adventure(WhatsApp)
公式サイトでは13日間・$950/人のプランが確認でき、ナヤプール起点・1名/2人のポーターが含まれることも掲載されています。
WhatsAppでの問い合わせ(2026年4月)では、2027年4月・2名の見積もりも同じく$950/人。2026年のアーリーバード価格と同額で、1年後の旅程でも追加料金なしという回答でした。寝袋はレンタルも込みにできるとのことでした。なお、KTM↔ポカラの移動手段については、やり取りの中での回答と公式サイトの行程表記に齟齬があったため、実際の移動方法は予約時に改めて確認が必要です。
返信は丁寧でスムーズでしたが、最終的には内容の比較の結果、別の会社を選ぶことにしました。
公式サイト:Nepal Hiking Adventure
Shera Sherpa Adventures(WhatsApp)
WhatsAppでの返信(2026年4月)では、$1,390/人のプランと、£1,895/人の上位プランの2案が提示されました。カトマンズ・ポカラのホテルはそれぞれ2泊ずつ朝食付き、KTM↔ポカラの往復フライト込み、トレッキング中の全食事・ポーター付きという条件でした。寝袋については、上位プランでは込み、$1,390/人のプランではKTMでのレンタル手配という案内でした。
他社と大きく異なるのは、KTM↔ポカラがフライトであることです。バスで7〜8時間かかるところを省けるのは魅力ですが、その分価格が上がります。$1,390という金額は予算を超えてしまい、今回は断念しました。
公式サイト:Shera Sherpa Adventures
Annapurna Encounter(WhatsApp)
公式サイトには複数のプラン構成が掲載されていますが、今回の条件(2名・プーンヒル経由ABCコース)に対応する価格はサイト上では確認できませんでした。
2026年4月にWhatsAppで受け取った個別見積もりでは、トレッキング本体中心の10日プランでバジェット$520/人、スタンダード$650/人という条件で、4社のなかで最もリーズナブルでした。KTM↔ポカラはツーリストバス、帰りのピックアップはジヌダンダ(Jhinu Danda)から専用車でポカラへ。ポーターは2人につき1名で最大20kgまで対応、寝袋は追加料金なしで提供されるとのことでした。KTMホテルは別途+$100/人、プーンヒルを入れる場合は+2日・+$40/人という回答でした。
価格の安さは魅力でしたが、10日間では行程がタイトになります。日数を短縮した分は一部区間をジープで移動する形になるため、自分の足で歩ける距離が削られます。プーンヒルへの延長(+2日・+$40)を足すと12日間・$690前後になり、Magic Expedition Tourの15日プランとの差は$200程度。追加$200で3日分多く歩けるなら、長いプランを選ぶほうが自分たちには合っていました。
公式サイト:Annapurna Encounter
Magic Expedition Tour(メール)
唯一、メール(Gmail)でのやり取りになった会社で、複数回のやり取りを通じて詳細な内容を確認できました。
公式サイトでは14泊15日(プーンヒル+ABC)のプランが掲載されており、KTM↔ポカラのバス移動、カトマンズ・ポカラでのホテル、KTM観光、トレッキング中の全食事の手配などが含まれることが確認できます。
2026年4月にメールで受け取った個別見積もりでは、プランは2種類でした。
- 13泊14日(ABC単独):$860/人
- 14泊15日(プーンヒル+ABC):$895/人
14泊15日プランの個別見積もりの条件としては、KTM↔ポカラはVIPツーリストバス(往復)、ポカラからビレタンティ/ナヤプールまで専用車、帰りはロングブリッジからポカラへシェアジープ。カトマンズ3泊・ポカラ2泊(いずれも朝食付き)、KTM観光(ダルバール広場・スワヤンブナート・ボダナート・パシュパティナート)込み。トレッキング中の全食事、ガイド、ポーター(2人につき1名)もすべて含まれるという内容でした。
さらに個別見積もりの中では、寝袋とダッフルバッグの無料貸し出し(返却制)も提示されました。世界一周中の荷物量を考えると、助かる条件です。
キャンセルポリシーについても見積もり回答の中で明確に示されていました。10%のデポジットで予約確定、日程変更は事前連絡で無料対応、キャンセル時はデポジットを次回旅行に充当できるとのことで、旅程がまだ確定していない段階での仮予約にあたって安心感がありました。
公式サイト:Magic Expedition Tour / ABCトレッキングページ
Magic Expedition Tourを選んだ理由
最終的にMagic Expedition Tour(14泊15日、$895/人)を選ぶことにしました。
$895で寝袋・ダッフルバッグ貸出、全食事、KTM観光・ホテル込み、ポーター付き、プーンヒルまで含まれる構成は、4社を比較したなかで最も含まれる内容が多く、金額に対して充実していました。
また、できるだけ長く歩ける行程を選びたかったという点でも、この会社のプランは合っていました。ABCトレッキングはこの旅のなかで一番「体で稼ぐ体験」になる場所です。ジープでショートカットする10日間プランより、ゴレパニの急登もプーンヒルの早朝も、チョムロンからバンブーへの谷越えも全部自分の足で歩く15日間を選びたかった。歩ける距離を削るのは本末転倒という感覚が私たちにはあります。
その選択を後押ししたのが、メールのやり取りの丁寧さです。複数回のやり取りを通じて、「サイトの日程と問い合わせで日程が違う」「ロングブリッジとはどこか」「寝袋は追加料金か」といった細かい疑問にも一つひとつ具体的に答えてもらえました。問い合わせ段階でこの対応ができる会社なら、現地でのトラブルにも頼りにできると感じました。
加えて、キャンセル・変更のポリシーが明確だったことも決め手のひとつです。出発の1年以上前から予約を入れる以上、前後の行程次第で日程がズレるリスクは避けられません。事前連絡での日程変更は無料、キャンセル時はデポジットを次回旅行に充当できるという条件は、早めに仮予約を入れるうえでの不安を和らげてくれるものでした。
まとめ
ネパールのABCトレッキングは、会社ごとに価格・内容・対応の質にかなりばらつきがあります。同じ「12日間」でも、フライト込みか否か、KTMホテルが含まれるかどうか、寝袋が貸し出しかどうか——細かい条件を揃えないと単純に金額だけでは比較できません。
手間はかかりますが、実際に問い合わせてやり取りをしてみることで、価格表だけではわからない「対応の質」が見えてきます。今回のように15社にアプローチして、返信があった4社を比較するプロセスが、最終的に納得のいく選択につながったと感じています。
最終確認日:2026年4月
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参考資料
- Nepal Hiking Adventure 公式サイト
- Shera Sherpa Adventures 公式サイト
- Annapurna Encounter 公式サイト
- Magic Expedition Tour 公式サイト
- Magic Expedition Tour|Annapurna Base Camp Trek ページ
- ネパール観光局(Nepal Tourism Board)|アンナプルナ地域
