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シェンゲン協定と90/180ルール|世界一周の欧州滞在で押さえるポイント(2026年2月時点)

ヨーロッパ地図と旅人のイラスト(シェンゲン協定・90/180ルールの解説)
20xxworldodyssey

2027年4月に夫婦で世界一周旅行に行く「けい」です。
ルートを考える中で、ヨーロッパ滞在のルールとして避けて通れないのが シェンゲン協定(シェンゲン圏) でした。この記事では、旅行者として押さえておきたい基本を整理します(※制度は更新されることがあるため、最新情報は公式情報もあわせて確認してください)。
※アイキャッチはAIで作成したイメージです(ChatGPTで生成)。実在の人物を意図したものではありません。


シェンゲン協定とは?

シェンゲン協定は、参加国どうしで 原則として国境での審査(内部国境管理)をなくし、人の移動をしやすくするための枠組みです。旅行者にとって重要なのは、シェンゲン圏が「国ごと」ではなく、ひとつのエリアとして短期滞在日数が合算で管理される点です。


日本のパスポートは短期滞在ビザが免除(ただし滞在上限あり)

日本国籍(日本のパスポート)での渡航は、観光など短期滞在であれば 原則ビザ免除の扱いになります(条件や入国要件の確認はあります)。
一方で、ビザ免除=無制限に滞在できる、ではありません。


90/180ルール(短期滞在の基本)

シェンゲン圏での短期滞在は、「あらゆる180日の期間内で最大90日」 が基本です。
また、国をまたいで移動しても、シェンゲン圏内での滞在日数は合算されます。


90/180ルールの数え方(具体例)

90/180ルールは「固定の半年」ではなく、どの時点でも“直近180日間”に含まれる滞在日数が90日以内かで判定されます(一般的に、入国日・出国日も滞在日として数えます)。

具体例

  • まず、2027/4/1〜5/30(60日) シェンゲン圏に滞在したとします。
  • その後いったんシェンゲン圏外に出て、2027/7/1〜7/31(31日) に再入国して滞在しようとすると、7/31時点の「直近180日」の中に
    • 4/1〜5/30(60日)
    • 7/1〜7/31(31日)
      が両方入るため、合計91日となり 1日超過になります。
  • 一方で、2回目を 2027/7/1〜7/30(30日) にすると、合計は 60日+30日=90日で範囲内です。

このように、滞在を分けていても、直近180日の中で合算90日以内になっているかどうかで判定されます。


シェンゲン圏の国(2026年2月時点)

シェンゲン圏は 29か国(EU 25か国+EU非加盟4か国) です。
また、ブルガリアとルーマニアは完全加盟とされています(運用の細部は渡航時点の案内を確認してください)。

EU加盟かつシェンゲン加盟(25か国)

オーストリア、ベルギー、ブルガリア、クロアチア、チェコ、デンマーク、エストニア、フィンランド、フランス、ドイツ、ギリシャ、ハンガリー、イタリア、ラトビア、リトアニア、ルクセンブルク、マルタ、オランダ、ポーランド、ポルトガル、ルーマニア、スロバキア、スロベニア、スペイン、スウェーデン

EU未加盟だがシェンゲン加盟(4か国)

アイスランド、ノルウェー、スイス、リヒテンシュタイン

参考:EUでも扱いが異なる国

  • アイルランド:シェンゲンの適用をしない(独自の国境・ビザ政策を維持)
  • キプロス:現時点ではシェンゲン圏には含まれていません(今後の扱いが変わる可能性があるため、渡航時点の案内を確認)

ETIAS(欧州渡航情報認証制度)について

ETIASは、日本を含むビザ免除国からの短期渡航者に対し、渡航前にオンラインで申請・認証取得を求める制度です。
運用開始時期は 2026年第4四半期(10〜12月)予定と案内されていましたが、変更されることもあるため、渡航時点の公式案内を確認しておくのが安全です。


EES(出入域システム)について

EESは、シェンゲン圏の外部国境での入出国をデジタルで記録する仕組みで、2025年10月から約6カ月かけて段階的に導入されており、2026年4月10日以降は、導入国の全ての国境検問所で運用が始まる予定です。
短期滞在日数(90/180)の管理が、今後さらに機械的・明確になっていく流れとして理解しておくと安心です。


私たちの計画では「シェンゲン圏を一度離れて」調整しました

私たちの旅行計画では、ヨーロッパを「山の夏ブロック」としてまとめた結果、シェンゲン圏の滞在が長くなる前提になりました。そこで重要になったのが、90/180ルールは「旅行全体の合計」ではなく、どの時点でも直近180日で90日以内かで判定される点です。

ブログに載せている計画は、次の並びになっています。

  • 1回目シェンゲン:W11〜W21(アルプス/ドロミテ/北イタリア+クロアチア+ギリシャ)
  • 非シェンゲン:W22〜W40(トルコ〜中央アジア〜中東〜北アフリカ+パタゴニア+ガラパゴス+アマゾン)
  • 2回目シェンゲン:W41〜W47(スペイン+ノルウェー+ポーランド)

ここで意識したのは、「シェンゲン圏での滞在日数を旅行中に必ず90日以内に収める」というより、シェンゲン圏での“91日目に相当する滞在日”が、最初の入国日から180日を超えた後に来るように設計することでした。
つまり、間の非シェンゲン期間を長めに取ることで、2回目の滞在に入る頃には 初回滞在の古い日付が“直近180日”の範囲から外れ始める状態を作り、結果として どの時点でも直近180日で90日を超えない形を狙って調整しています(最終的には日付確定後に確認が必要です)。


90/180ルールの確認に使えるツール(Short-stay calculator)

90/180ルールは、日付が1日ずれるだけでも判定が変わることがあります。日程が固まり始めた段階で、公式の Short-stay calculator(短期滞在計算ツール) を使って確認できます。

  • Check(確認):過去・現在の滞在を入力して、ある日の時点でルール内かを確認します(滞在可能な最終日が示される場合があります)。
  • Planning(計画):今後の入国・出国予定を入れて、将来の時点で超過が起きないかを確認します。

現時点では細かい日程までは決めきれていないので、まずは「いつ頃シェンゲンに滞在したいか」を大枠で把握しておく。
具体的な移動日が見えてきたタイミングで、この計算ツールに入れて最終チェックする。
──という進め方を想定しています。


よくある質問(FAQ)

Q1. 90/180ルールは「半年経てばリセット」ではない?

A. 固定の半年でリセットされる仕組みではありません。ある日を基準にして「直近180日間」を見たとき、その範囲に含まれる滞在日数が90日以内かどうかで判定されます。

Q2. 国を移動したら日数はリセットされる?

A. シェンゲン圏内の国を移動しても、滞在日数はリセットされません。シェンゲン圏という「ひとつのエリア」で合算して数えます。

Q3. 入国日・出国日は滞在日数に入る?

A. 一般的には、入国日と出国日は滞在日として数えます。細部は運用や案内に従う必要があるため、心配な場合は公式情報も確認するのが安全です。

Q4. シェンゲン圏から一度出るメリットは?

A. 直近180日という判定の枠から、過去の滞在日が外れ始めるタイミングを作れる点です。滞在を2回に分けて間に非シェンゲン期間を挟むことで、旅程全体を組み直しやすくなります。

Q5. Short-stay calculatorは何を入力すればいい?

A. 入国日・出国日の履歴(予定を含む)を入力して、超過の有無や、ある時点でどれくらい滞在できるかの目安を確認します。日付が固まり始めた段階で使うと整理しやすいです。


まとめ

  • シェンゲン圏は「国ごと」ではなく、ひとつのエリアとして短期滞在日数が合算されます。
  • 短期滞在の基本は 90/180ルール(あらゆる180日の期間内で最大90日) です。
  • 90/180ルールは「固定の半年」ではなく、直近180日で判定されます(1日ずれるだけで可否が変わることがあります)。
  • ETIASやEESなど、運用が更新される制度もあるため、渡航時点の案内を確認するのが安全です。

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世界一周に行く理由(動機)

世界一周のルート・日程の作り方(準備編)

外部リンク

Short-stay calculator(短期滞在計算ツール)

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けい
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2027年に仕事をやめて世界一周旅行を計画中です。一年間の準備期間中に調べたことを共有し、みなさんの旅行の手助けになれば幸いです。
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